さい帯血バンクは入るべき？後悔しないための「さい帯」保管の全知識

出産を控えるなかで「さい帯血バンク」という言葉を耳にし、保管すべきか悩んでいませんか？さい帯血の保管は、再生医療への活用が期待される貴重な選択肢ですが、費用もかかるため慎重な判断が求められます。この記事では、そもそも「さい帯」や「さい帯血」とは何かという基礎知識から、公的バンクと民間バンクの違い、保管のメリット・デメリット、具体的な料金プラン、申し込みの流れまでを網羅的に解説します。この記事を最後まで読めば、将来後悔しないために、ご自身の家庭にとってさい帯血の保管が本当に必要かどうかを判断するための知識がすべて手に入ります。

そもそも「さい帯」「さい帯血」とは何か

出産を控えていると、「さい帯血バンク」という言葉を耳にする機会があるかもしれません。しかし、「そもそも『さい帯』って何？」「さい帯血って普通の血液と違うの？」と疑問に思う方も多いでしょう。将来のための大切な選択をする前に、まずは基本となる「さい帯」と「さい帯血」について正しく理解することが重要です。ここでは、その役割と秘められた可能性について、わかりやすく解説します。

赤ちゃんとママをつなぐ命綱「さい帯（へその緒）」

「さい帯」とは、一般的に「へその緒」として知られているものです。妊娠中、お腹の中の赤ちゃんとママの胎盤をつなぐ、白く弾力のある管状の組織です。このさい帯の中には、さい帯動脈とさい帯静脈という2種類の血管が通っており、ママの胎盤から赤ちゃんへ酸素や栄養を届けるという、まさに命綱ともいえる重要な役割を担っています。

赤ちゃんが生まれると、さい帯は役目を終え、切断されます。この切断されたさい帯と胎盤は、通常は医療廃棄物として処分されていました。しかし、このさい帯の中に残っている血液「さい帯血」には、驚くべき力が秘められていることがわかり、近年大きな注目を集めています。

さい帯血に含まれる幹細胞のすごいパワー

「さい帯血」とは、出産後に赤ちゃんのへその緒（さい帯）と胎盤の中に残っている血液のことです。このさい帯血が特別なのは、「幹細胞（かんさいぼう）」と呼ばれる細胞が非常に豊富に含まれている点にあります。

幹細胞は、私たちの体を作るもとになる細胞で、主に2つのすごい能力を持っています。

能力	説明
分化能力	赤血球や白血球などの血液細胞はもちろん、神経、骨、筋肉、皮膚など、体のさまざまな種類の細胞に変化することができる能力。
自己複製能力	自分自身とまったく同じ能力を持った細胞を、コピーして増やすことができる能力。

この能力のおかげで、病気やケガで失われた細胞を新しく補う「再生医療」や「細胞治療」への応用が期待されています。特にさい帯血に豊富な「造血幹細胞」は、血液を作り出す能力に優れており、すでに白血病や再生不良性貧血といった血液の難病治療において、骨髄移植などと同様の重要な治療法として確立されています。

さい帯血の幹細胞が優れている点は、骨髄などから採取する幹細胞に比べて、移植時の拒絶反応が起こるリスクが低いことです。さらに、採取は出産の際に役目を終えたさい帯と胎盤から行うため、赤ちゃんやママに痛みや負担がまったくないという大きなメリットがあります。この貴重なさい帯血は、一生に一度、出産時にしか採取できない、まさに奇跡の贈り物なのです。

さい帯血の保管方法は2種類 公的バンクと民間バンクの違い

出産の際に採取できる「さい帯血」を保管する方法には、大きく分けて2つの選択肢があります。それは、広く社会のために役立てる「公的さい帯血バンク」への寄付と、赤ちゃん本人や家族の将来のために備える「民間さい帯血バンク」での私的保管です。それぞれの目的や仕組み、費用は大きく異なります。どちらがご自身の考え方に合っているか、まずは両者の違いを正しく理解しましょう。

第三者のために寄付する「公的さい帯血バンク」

公的さい帯血バンクは、厚生労働省の認可を受けて運営されている非営利組織です。その最大の目的は、白血病などの血液疾患に苦しむ患者さんの治療のために、さい帯血を「寄付」として集め、提供することです。寄付されたさい帯血は、骨髄バンクと同様に、適合する患者さんを探して移植するために使われます。

寄付されたさい帯血の所有権はバンクに移り、赤ちゃん本人や家族のために使うことはできません。誰の治療に使われるかも分かりませんが、あなたの善意が誰かの命を救う可能性につながります。採取や保管にかかる費用は原則として無料で、全国6か所にある公的バンクと提携している産科施設で出産する場合に寄付が可能です。

赤ちゃん本人や家族のために保管する「民間さい帯血バンク」

民間さい帯血バンクは、株式会社などが運営するサービスです。こちらは寄付ではなく、赤ちゃん本人やその家族が将来、病気やケガをした際の治療に備える目的で、ご自身のさい帯elsif血を「私的」に保管しておくものです。保管契約を結ぶことで、所有権は契約者にあり、必要な時にいつでも自分たちのために利用することができます。

現在は脳性まひなどへの臨床研究や、再生医療分野での活用が期待されています。将来の医療技術の進歩を見据え、「我が子のためのお守り」として保管を選択する方が増えています。ただし、公的バンクとは異なり、契約時の初期費用や毎年の保管費用が発生します。国内では「ステムセル研究所」などが代表的な民間バンクとして知られています。

公的バンクと民間バンクの比較一覧

それぞれのバンクの特徴を一覧表にまとめました。ご家庭の方針と照らし合わせながら、どちらが合っているか検討してみてください。

項目	公的さい帯血バンク	民間さい帯血バンク
目的	第三者への寄付・提供	赤ちゃん本人や家族のための私的保管
所有権	バンクに帰属（本人・家族は使えない）	契約者本人（いつでも使える）
利用対象者	適合する患者（主に白血病など）	赤ちゃん本人またはその家族
費用	原則無料	有料（初期費用＋保管料）
保管期間	患者さんに提供されるまで	契約期間による（10年、20年など）
利用実績・可能性	白血病などの血液疾患治療で多くの実績あり	脳性まひ等の臨床研究、将来の再生医療での活用に期待
採取できる産院	提携している産科施設のみ	全国ほとんどの産科施設で対応可能

民間さい帯血バンクのメリットとデメリット

さい帯血の保管方法には、第三者のために無償で提供する「公的バンク」と、赤ちゃん本人やご家族のために有料で保管する「民間バンク」の2種類があります。ここでは、ご自身の判断で契約する「民間さい帯血バンク」に焦点を当て、そのメリットとデメリットを詳しく解説します。将来の選択に後悔しないためにも、両方の側面を正しく理解しておきましょう。

メリット 将来の病気やケガへの備えになる

民間さい帯血バンクを利用する最大のメリットは、赤ちゃん本人や家族の万が一の事態に備える「命の保険」のような役割を果たしてくれる点にあります。

さい帯血に含まれる「造血幹細胞」は、血液を作り出すもとになる細胞です。これを冷凍保管しておくことで、将来、白血病や再生不良性貧血といった血液の病気、あるいは一部の先天性代謝異常症などの治療が必要になった際に、移植治療の選択肢として活用できる可能性があります。

特に、赤ちゃん本人のさい帯血を使う場合、遺伝子情報（HLA型）が100%一致するため、移植の際に起こりうる拒絶反応のリスクが極めて低いという大きな利点があります。また、兄弟姉妹間でも4分の1の確率でHLA型が完全に一致し、半分以上の確率で部分的に一致するため、ごきょうだいの治療に使える可能性も秘めています。

近年では、脳性まひや低酸素性虚血性脳症といった脳の障害、あるいは自閉スペクトラム症などに対する再生医療・細胞治療の研究も世界中で進められており、さい帯血の新たな活用法として期待が寄せられています。このように、現在は治療法が確立されていない病気やケガに対しても、将来的に有効な治療の選択肢となりうる可能性を秘めている点が、民間バンクで保管する大きなメリットといえるでしょう。

デメリット 保管には費用がかかる

一方で、民間さい帯血バンクの利用にはデメリットも存在します。最も大きな点は、保管に費用がかかることです。公的バンクへの「寄付」が無償であるのに対し、民間バンクでの「保管」はサービス契約であり、決して安価ではない費用が発生します。

費用は、契約時に支払う「初期費用」と、その後定期的に発生する「保管費用」に大別されます。初期費用には、さい帯血を採取するための専用キット代、産院からバンクへの輸送費、さい帯血の品質検査費などが含まれ、一般的に20万円から25万円程度が目安です。その後の保管費用は、10年間や20年間といったプランで契約することが多く、年間1万円から2万円程度の費用がかかります。

また、費用をかけて保管したからといって、必ずしも将来使う機会があるとは限りません。さい帯血が活用されるような病気になる可能性は誰にでもありますが、多くの場合は一度も使われないまま保管期間が終了する可能性も十分にあることを理解しておく必要があります。さらに、赤ちゃん自身が遺伝性の疾患を持っていた場合、その治療に本人のさい帯血は使えないケースもあります。

加えて、民間バンクは企業によって運営されているため、万が一の倒産リスクもゼロではありません。信頼できるバンクを選ぶことはもちろん、契約前に経営の安定性や、万が一の際の保管継続プランなどを確認しておくことも重要です。

さい帯血保管にかかる費用はいくら？料金プランを解説

赤ちゃんの将来への備えとして魅力的なさい帯血保管ですが、やはり気になるのは費用面ではないでしょうか。民間さい帯血バンクを利用する場合、その費用は大きく「初期費用」と「保管費用」の2つに分けられます。公的さい帯血バンクへの「寄付」は無料ですが、赤ちゃん本人や家族のために保管する「民間バンク」は自己負担となります。ここでは、民間バンクの料金体系について詳しく解説します。

契約時に必要な初期費用

初期費用は、さい帯血の採取から検査、保管体制の準備までにかかる費用をまとめたものです。契約時に一度だけ支払うのが一般的で、その内訳は主に以下のようになっています。

• 登録料・契約料：バンクに顧客情報を登録し、契約を締結するための手数料です。
• 採取キット費用：出産時にさい帯血を衛生的に採取するための専用キットの費用です。
• 輸送費用：出産した産院から、さい帯血を保管する施設（セルセンター）まで専門の業者が輸送するための費用です。
• 検査費用：採取したさい帯血に感染症のウイルスがないか、また保管基準を満たす細胞数が含まれているかなどを調べるための費用です。

これらの費用はすべてパッケージ化されていることが多く、一般的な民間バンクの初期費用は20万円から30万円程度が相場となっています。多くのバンクでは、クレジットカードによる分割払いやローンに対応しており、一度に大きな出費が難しい場合でも申し込みやすくなっています。

長期保管にかかる費用

初期費用とは別に、さい帯血を長期間にわたって凍結保管し続けるための費用が発生します。この保管費用は、バンクやプランによって支払い方法が異なります。

支払い方法は、毎年一定額を支払う「年間更新プラン」と、契約時に10年分や20年分をまとめて支払う「長期一括プラン」が主流です。長期一括プランは、1年あたりの費用で換算すると年間更新プランよりも割安になるケースがほとんどです。将来にわたって保管を続ける意思が固い場合は、一括で支払う方がトータルの費用を抑えられます。

以下に、国内の主要な民間さい帯血バンクの料金プランの目安をまとめました。バンクを選ぶ際の参考にしてください。

項目	ステムセル研究所	ときわメディックス
初期費用（税込）	約27.5万円	約20.9万円
保管費用（税込）	初期費用に10年分の保管料が含まれます。11年目以降は年額13,200円で更新可能です。	保管開始時から発生します。1年ごと13,200円、または10年一括110,000円などのプランを選択できます。
支払い方法	現金一括、クレジットカード（一括・分割）	現金一括、クレジットカード（一括・分割）、デンタルローン
特徴	国内シェアが高く、実績が豊富です。初期費用に10年分の保管料が含まれているため、料金体系が分かりやすいのが特徴です。	初期費用を比較的抑えることができ、保管期間を柔軟に選びたい方に向いています。

なお、さい帯血の保管費用は、病気の治療目的ではないため、基本的に医療費控除の対象にはなりません。費用を検討する際は、この点も念頭に置いておきましょう。

さい帯血保管の申し込みから出産当日までの流れ

民間さい帯血バンクを利用すると決めたら、次はいよいよ申し込みです。妊娠がわかってから出産当日まで、どのようなステップを踏むのでしょうか。慌てずに準備を進められるよう、契約からさい帯血の採取、保管開始までの具体的な流れを4つのステップに分けて詳しく解説します。

ステップ1 資料請求と契約

さい帯血の保管は、妊娠期間中に契約を完了させておく必要があります。出産直前では手続きが間に合わない可能性があるため、妊娠中期（妊娠16週〜27週頃）までには検討を始め、遅くとも出産予定日の1ヶ月前までには契約を済ませておくと安心です。

まずは、ステムセル研究所やテラ、ときわメディックスといった複数の民間さい帯血バンクから資料を取り寄せましょう。各社の料金プラン、保管実績、提携している医療機関の数などを比較検討し、ご家庭の方針に最も合うバンクを選びます。契約はウェブサイトや郵送で行うのが一般的です。契約手続きと並行して、初期費用の支払いも行います。

ステップ2 採取キットの受け取りと準備

契約と入金が確認されると、さい帯血バンクから「さい帯血採取キット」が自宅に送られてきます。このキットには、さい帯血を採取するための専用バッグや、採取に必要な書類（同意書など）一式が含まれています。

キットが届いたら、中身を必ず確認し、出産まで大切に保管してください。そして、最も重要な準備が、出産予定の産院への事前連絡です。さい帯血の採取は、出産に立ち会う医師や助産師に行ってもらう必要があります。そのため、事前に産院へさい帯血の保管を希望している旨を伝え、採取に協力してもらえるかを確認しておきましょう。その際、受け取った採取キットを事前に産院に預かってもらえるかどうかも確認しておくと、出産当日の荷物が減りスムーズです。

ステップ3 出産とさい帯血の採取

いよいよ出産当日。陣痛が始まったら、入院の際に忘れずに採取キットを産院へ持参します（事前に預けている場合は不要です）。

さい帯血の採取は、赤ちゃんとママを繋いでいたさい帯（へその緒）を切り離した後に行われます。さい帯や胎盤に残っている血液を、医師または助産師が専用のバッグに採取します。この採取による痛みやリスクは、赤ちゃんにもお母さんにも一切ありません死産>。採取にかかる時間もわずか数分程度です。万が一、さい帯が短すぎる、感染症の疑いがあるなどの理由で規定量のさい帯血が採取できなかった場合は、多くのバンクで契約金が返金される規定になっています。

ステップ4 バンクへの輸送と保管開始

無事にさい帯血が採取できたら、すぐにさい帯血バンクへ連絡します。この連絡は、ご本人に代わって立ち会い中のご主人やご家族が行うのが一般的です。バンクの専用コールセンターに電話をすると、今後の手順について案内があります。

連絡後、バンクが手配した専門の輸送業者が、指定の時間に産院まで採取キットを回収に来ます。さい帯血は温度管理が非常に重要であるため、専用の輸送容器で厳重に運ばれます。バンクに到着したさい帯血は、まず細胞数や感染症の有無などを厳しく検査されます。検査をクリアしたさい帯血のみが、幹細胞を分離・調整された後、マイナス196℃の液体窒素タンクで長期保管されることになります。後日、バンクから「保管証」などの書類が届けば、すべての手続きは完了です。

ステップ	主な内容	担当者
1. 契約	資料請求、比較検討、契約、初期費用の支払い	妊婦・家族
2. 準備	採取キットの受け取り、産院への事前確認・連絡	妊婦・家族
3. 採取	出産、さい帯血の採取	産院の医師・助産師
4. 輸送・保管	バンクへの連絡、採取キットの引き渡し、保管開始	夫・家族、輸送業者、バンク

後悔しないために さい帯血バンクは本当に必要か判断するポイント

さい帯血の保管は、決して安い買い物ではありません。だからこそ、「本当に必要なのだろうか」「後悔しないだろうか」と悩むのは当然のことです。ここでは、ご家庭にとってさい帯血バンクが本当に必要か、後悔しないために何を基準に判断すればよいのか、3つの重要なポイントを解説します。

家族の健康状態や将来のリスクを考える

まず考えておきたいのが、ご家族の健康状態です。さい帯血は、白血病や再生不良性貧血といった血液の病気の治療に用いられることがあります。もし、ご家族やご親族にこれらの病気の既往歴がある場合、さい帯血が将来の治療の選択肢の一つになる可能性は、そうでないご家庭よりは高まると考えられます。

ただし、ここで冷静に知っておくべき事実もあります。さい帯血は万能薬ではなく、すべての病気やケガを治せるわけではありません。また、遺伝性の疾患の場合、赤ちゃん本人のさい帯血が治療に使えないケースもあります。将来の「お守り」として過度な期待を抱くのではなく、現在の医学でさい帯血がどのような役割を果たすのかを正しく理解した上で、家族の病歴と照らし合わせて必要性を検討することが大切です。

公的バンクへの寄付も選択肢に入れる

民間バンクでの「私的保管」を検討する際には、ぜひ「公的バンクへの寄付」という選択肢も同時に考えてみてください。公的さい帯血バンクは、広く第三者の治療のためにさい帯血を役立てる仕組みです。費用は一切かからず、あなたの赤ちゃんのさい帯血が、今まさに治療を必要としている誰かの命を救う可能性があります。

もちろん、寄付したさい帯血は自分や家族のためには使えません。しかし、「費用をかけずに社会貢献ができる」という点は、大きなメリットと言えるでしょう。ただし、誰でも寄付できるわけではなく、公的バンクと提携している産科施設で出産する必要があります。まずはご自身の出産予定の施設が提携しているかどうかを確認してみましょう。私的保管か、それとも無償の寄付か。どちらがご自身の価値観に合うか、一度立ち止まって考えてみることをおすすめします。

ステムセル研究所など信頼できるバンクを選ぶ

もし民間バンクでの保管を決めたなら、最後の重要なポイントは「どのバンクに任せるか」です。さい帯血は10年、20年と非常に長期間にわたって預けるもの。その間にバンクが倒産してしまっては元も子もありません。国内には「ステムセル研究所」や「ときわメディックス」といった複数の民間バンクがありますが、以下の点をしっかり比較し、心から信頼できる会社を選びましょう。

チェック項目	確認するポイントの例
保管実績と技術力	国内での保管実績は豊富か。さい帯血の処理・分離技術は確かか。細胞の生存率を高める工夫がされているか。
保管施設の品質管理	24時間365日の温度管理や停電対策は万全か。外部の認証（プライバシーマークなど）を取得しているか。
企業の安定性	経営状態は健全か。長期間にわたって安定した事業継続が見込めるか。上場企業であるかどうかも一つの判断材料になります。
サポート体制	契約前の説明は丁寧か。将来、さい帯血を利用する際の手続きや医療機関との連携サポートは充実しているか。

これらの情報を各バンクの資料やウェブサイトで念入りに確認し、比較検討することが、将来にわたって大切なさい帯血を安心して預けるための鍵となります。安さだけで選ぶのではなく、総合的な信頼性で判断することが、後悔しないための最も重要なステップです。

まとめ

赤ちゃんとママをつなぐ「さい帯（へその緒）」から採取できる「さい帯血」は、再生医療や難病治療への活用が期待される幹細胞を豊富に含んでおり、出産時の一度しか採取できない大変貴重なものです。

さい帯血の保管には、第三者のために無償で寄付する「公的さい帯血バンク」と、赤ちゃん本人や家族の将来の病気やケガに備えて有料で保管する「民間さい帯血バンク」の2つの選択肢があります。民間バンクは将来への安心材料となるメリットがある一方、初期費用や長期的な保管費用がかかるという点を理解しておく必要があります。

さい帯血バンクを利用すべきかどうかに絶対的な正解はありません。後悔しない選択をするためには、家族の健康状態や将来のリスク、そして家計とのバランスを総合的に考慮することが最も重要です。公的バンクへの寄付も社会貢献につながる選択肢として視野に入れつつ、まずはステムセル研究所といった信頼できる民間バンクの資料を取り寄せ、家族でしっかりと話し合うことから始めてみましょう。

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